五島から魚が届いた。
季節の変わり目なので
”冬が主役”の魚たちも千秋楽を
迎えようとしている。
”だはぁ~”って顔したコイツは!アンコウ!
今まで主役張っていたヘダイ、イラを押しのけて
”最後の舞台に間に合った~、だはぁ~”と
駆けつけてきた。
確かに旬の終わりで間に合ったはいいが、
初めて見る生のアンコウ。ケッコーなブチャだ。
・・・・。
・・・だんだんエサねだり顔のワンちゃんに見えてきた。
ちょっとブサカワか?
五島で取れるんだね。調べてみたら長崎漁港などでも
普通に取り扱っている。ふむふむ、漁獲高日本一は
下関。イメージないけど珍しいものでもないようだ。
しかしこの魚、顔が大きすぎて食べる白身が少ない…。
どうしようかとシェフが考えあぐねた結果、
洋風煮凝りにすることに決定。
アンコウはその白身より頬や皮、肝、
胸鰭の付け根などその他が美味しいらしい。
とにかくブランシール(下茹で)して
頭やヒレ、骨から可食部分を取り出す。
ああ、見慣れて可愛く見え始めたところだったのに。
おいしくなれよ~ チーン。
このほぐし身には皮の部分も入っているので
ゼラチンになる。ハーブ類やエシャロットなどを
加えて煮込む。→ 冷やす→完成!
本日のディナーのアミューズ(最初の小さい前菜)。
”アンコウのジュレ仕立て 白バルサミコ”
うむ、お客様に美味しく食べてもらえば
本懐であろう。
今回はたまたまディナーでしたが、
ランチでもお出ししております。
ただこのアンコウ君1匹分ですので
なくなり次第終了となります。
ご了承ください。